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葵祭
葵祭(あおいまつり)は、京都市の中心部である京都御所周辺で行われる、日本三大祭りの一つとして知られる祭りです。毎年5月15日に行われる「前祭(ぜんさい)」と、5月15日から翌日の5月16日にかけて行われる「後祭(ごさい)」の2日間にわたって開催されます。
葵祭は、古くから続く歴史と格式を持ち、平安時代の貴族の儀式や行事を起源とするとされています。祭りの中心となるのは、参加者が古代の貴族の装いを模した「葵の上殿」や「葵の下殿」と呼ばれる装束を身に纏い、馬にまたがって行進する「葵祭り行列」です。この行列は、貴族の服装や儀式を再現したもので、華やかな装束や風格ある馬術が見どころです。
葵祭り行列の出発地点は、京都御苑内にある京都御所で、京都御苑を出発して京都市内の各所を巡ります。また、後祭では、祇園祭の山鉾や屋台と同様の形式で、巨大な屋台が曳き回される「後祭山鉾巡行」も行われます。
葵祭は、京都市の伝統的な祭りであると同時に、貴族文化や歴史を伝える貴重な行事でもあります。観光客にとっても、古都京都の風情と伝統的な祭りを楽しむ絶好の機会となっています。